早稲田大学商学部・小川真澄さんの合格体験記

早稲田大学商学部・小川真澄さんの早稲田合格体験記

名前

小川真澄

現役or何浪か

1浪

高校

栃木県立栃木高等学校

早稲田の学部

商学部

 

早稲田合格体験記

なぜ早稲田を目指したか

私がこの大学を目指すようになったのは浪人を決意した時になります。

高校まで地元栃木の公立校でぬくぬくと育ち、進路もつぶしが効くからと国立理系クラスでだらだらしていました。高校は男子校で本当に楽しかった。入学初日は3年間のイモイモしい生活を想像し絶望していましたがそれは早計で、笑わない日がなかったです。

そんな軽いノリで受験を済ませ、地方国立大の工学部に入ります。

これがマズかった。大学全体として活気がなく、正直入学式からつまらなかった。ここにいると人生が台無しになると本能が私に訴えかけ、1週間で退学届けを出し地元に戻ってきました。

さて、ここでどうしようかと。私は「熱量」「凄い人がいる」「面白い人がいる」+「家から通える」(授業料や家具代、アパート代など台無しにしてしまったので、、。)などといった基準を設け、その中で最もレベルの高かった早稲田大学を目指します。そして経済とか社会とか好きだったから文系へ。

こんな消去法で選んでしまう人も早稲田にはいるんです。だから早稲田を目指す理由なんて何でもよくて、君が行きたいと思ったら突き進んでいいんですよ。

年間を通して

目標が決まったのでさっそく最寄りの河合塾へ入塾。だらだらと過ごしていた高校生活を反省し、自分なりに決まりを作りながら過ごしていきます。

①生活

基本的に妥協を許さず、平日は終日勉強土日は13時から勉強のルーティーンを作っていました。

(イメージ)

平日:6時起床・朝飯・移動(移動中は英単語)→8時自習開始→9時授業スタート→14時昼飯→15時自習開始→21時半自習終了・帰路

土日:11時起床→以下平日と同等

ごくたまに遊びを入れます。

②メンタル

色々追い詰めすぎると病むとのことで毎日少しだけの息抜き+週一のランニング。人によって様々でいいと思います。人間そんなうまくできてないのでたまには頭も休ませてね。

・毎日:寝る前の20分だけyoutubeを見る。特にMEGWINTVにお世話になりました。くだらない動画を見てくだらなすぎて笑えます(この笑うという息抜きを意識していた)。最近登録者100万人いきましたねおめでとうございます。

・週一:30分ほどランニング。5~10㎞。

勉強面についての考察

国語

:問題を解くにあたり

自分は先生に「早大受験生は英社をしっかりとってきて、国語で勝負が決まる」と言われました。
それくらい最後の勝敗を分ける存在だと感じます。
一問一問の配点が高く、気を抜けないものです。ここで重要な事は、国語は論理で解く科目だということ。
よっぽどの悪問でない限り、問題は問題文のエッセンスを捉えていて、問題文自体も秩序だった構成・展開となっています。

私が思う、問題を解く上で一番考えてほしいことは「その問題は何を聞いているのか」を深く掘り下げることです。
質問者の意図を読み解くことが重要となってきます。そして問題作成者が私達に問う究極の目的は「問題文が読めているか」を確かめることです。
これを達成するために、文章を論理的に分解(肯定、具体、逆説、対比、とかありますね)し要素に分けることがいいと思います。

具体的なイメージが湧きにくい点もあると思うけど、文章を読んでいて分からないというのはフィーリングに頼ってしまっているからです。
この一文は何が言いたいのか、この段落は何が言いたいのか、この文章全体は何が言いたいのか、といったポイントを1つ1つ丁寧に解析することで驚くほど理解が深まると思います。

:具体的な勉強方法

早大受験で特に必要とされる「現代文(評論文)」と「古文」を取り上げます。
現代文ではある程度自分の力となるまで、時間や点数を気にせずに上記の「論理で解く」というスタイルを確立させていきたい。
私は問題を解いて採点し、そこで正しい答えをもとに再度問題文を解析して正しい読み方を沁み込ませる形をとりました。
これをやっていくうちに段々と論理的思考力が身に付き、点数にバラつきがなくなってくる(安定した点数が取れる)ようになります。
まずは辛抱強くチャレンジしてみてください。
あと、熟語や慣用句といった語彙系も単語本を買ってコツコツ身に付けていってください。
問題文がグっと読み込めるようになります。

古文では「いかに省略されている単語・感情を埋め合わせられるか」がポイントとなってくると感じます。
これはわりと根性論になってしまうんだけども、数をこなして雰囲気を掴んでいくことが近道なのかなと思います。
例えば私は和泉式部日記が好きなのですが、「○○が起きた時には女性はこう感じる」「○○の会話から○○の流れが来る」といったことが問題をこなしていくうちになんとなくですが分かってくるんですね。
本当にこれは感覚的なもので、コツコツと身に付けていくしかない点もあります。
あと最後に、古文は国語の中の一種ですが国語ではない別の言語だと考えておくと気が楽だと思います。
英語のように捉えて頑張ってみてください。

社会

:問題を解くにあたり

自分は高3まで理系でしたが数学でなく政治経済で受験しました。
政治経済は浪人期の5月から取り組んだもので、それでも合格に辿り着けたのでオススメ科目だと個人的に思っています。
早稲田の社会科目は基礎が出来て当たり前で、その上でいかに少しでも多くの応用問題を取っていくかが鍵になります。

つまり、勝負となる点は「基礎を絶対に落とさないこと」です。
これを達成することで合格への土俵に必ず立てるでしょう。
私が思う基礎というのは教科書に書いてあること全てです。さりげない一文や欄外に注記されている細かい所も含みます。
早稲田に来る人達はそう甘い考えで勉強をしていません。
誰よりも多くの知識を、誰よりも多くの理解を、といった意識で勉強をしています。「自分が教科書になる」レベルの目標をもって勉強してみてください。

:具体的な勉強方法

社会は関係性の深い理解、流れの理解が必要になってきます。
もちろん1つ1つの用語も重要で、これはコツコツと復習しながら身に付けていくしかありません。
しかし早稲田はそれを踏まえた深い関係性理解、流れの理解を求められる高度な問いを仕掛けてきます。

イメージがつきづらいと思うのですが、ある出来事が単に起きたというのを覚えるのでなく、その出来事に潜む背景・因果関係・そしてその後の影響などを深く突き詰めることです。
私は基本的に授業を聞いて教科書を読み込み、ノートに書いて覚えることをやっていたのですが、教科書の1ページ1ページに「なぜこれが起きたのか」などと問いかけ、真意を探っていました。
そしてこれ、自分から能動的に教科書に書いてあることを読み込もうとしているので必然的に記憶に残るのだと思います。
ただただ教科書を読む、授業を聞くのでなく、教科書に載っていることの裏を探ることをおススメします。

英語

:問題を解くにあたり

私は英語が苦手でした。

単語を覚えるのも面倒だし、文章は長くて疲れるし、和訳はどう表現するか難しいし得意という感情になったことはありません。
しかし、英語は何よりも努力が反映される科目だと思います。

だって単語と熟語をできるだけ多く知っていれば文章が読めるからです。
文法も必要だけど、全ての文章は5文型に集約されます。
どんなに長い文章でも落ち着いて、どれが形容詞でどれが副詞なのか、この単語はどこにかかっているのかなどを紐解いていってください。

最初はやっぱり難しいです。
しかしやっていくうちに慣れてきます。辛さの先に合格があることを忘れないで。

:具体的な勉強方法

単語・熟語をいかに多く覚えるかと言いましたがさすがに世にある全ての単語を覚えるのは不可能です。
そして、意外と早稲田は市販の単語帳一冊で戦えます。ポイントは単語を構成する主要素を覚えてしまうことです。

つまり接頭語とか接尾語など。簡単なものでいえば“re”とかがあります。
これには「繰り返す」や「反復する」という意味合いが込められていて、これが入っている単語は必ず似たような意味になってきます。
例えばremindは思い出すって意味で、reactionは反応するという意味。

どことなく「繰り返す」や「反復する」というニュアンス・原義が含まれているのが分かります。
市販の単語帳をまるまる覚えるのはもちろんのこと、この接頭語や接尾語を調べて頭に叩き込んでみてください。
どんな知らない単語もなんとなく意味合いがつかめる、そして前後の単語や文章から意味が確定するといったことが可能になります。

ちなみに自分は「システム英単語」を使っていました。文字通り表紙が破けるまで使って、努力の証として今でも捨てずに残しています。

12月~2月での勉強

予備校の先生に言われたことで、まさにそうだなと思ったことを伝えておきたい。

それは「12月~2月に起こる3つのこと」。これを乗り越えれば合格は目の前だとか何とか。実際、受験直前の偏差値低くても受かる人いますよね?

・12月:受験直前のプレッシャー、試験範囲の未完成、どこからか湧き出てくる余裕、等によりスランプに陥ったり体調を崩したりする人がいます。焦らず、少しでも前に進むこと。ここで脱落する人がいます、1段階目。

・1月:センター試験の受験により謎の安堵感が生まれ、その後基礎的な勉強に手を付けなくなる人がいます。どの受験生にとっても初めての試験、やはり何か力を持っているらしい。ここで脱落するのが2段階目。

2月:最後、受験真っ最中の忙しさにもまれ、毎日をただ試験受けるだけに消化してしまう人多数。気づいたら早稲田の受験シーズンに英単語や古文単語がポロポロ抜けている、文章を読むスピードが遅くなってしまっているなどあります。ここで脱落するのが3段階目。

上記のような落とし穴があったりするので油断は一切禁物です。

使っていた参考書等

・基本的に予備校のテキストをやり込みました。

読んで見て覚える重要古文単語315

システム英単語 (駿台受験シリーズ)

政治・経済標準問題精講

最後に

①受験による自身の変化

自分は早稲田大学の受験を通して「ひねくれた」存在になったと感じます。何を考えるにしても、何を見聞きするにしてもその裏を考えるようになりました。そして素直に心から喜ぶのでなく、何事も客観的に見てしまう癖がついてしまいました。また心がドライになり、一定水準以下の人間を切り捨てる志向もついてしまいました。しかし、これは本心から自身のためになっていると感じます。社会は上にいけばいくほど汚れています。そして君の知らないところでどろどろとあらゆるものが蠢いています。そんなものを切りつけることができる自身の武器、それが勉強であったと思える受験でした。

君も、君なりの収穫を得てください。

②結び

受験にあたって最大の敵は自分です。どれほど欲望に打ち勝てるか、どれほど自分に厳しく

できるか、どれほど志を高く保てるか、などの様々な指標があります。もちろん大学別に倍

率があります。しかし倍率ほど気にしなくていいものはありません。どの大学も毎年ボーダ

ーラインはある程度同じで、それに届けばいいだけです。つまり他の受験生を蹴落とすと

いう考え方でなく、いかにそのボーダーラインに立てる自分を作れるかが重要となってき

ます。どうでしょう、少しできる気になってきましたか?

また、受験は「要領」と「努力」の二面性をもつと考えています。「要領」ではいかに自分に合った効率のよい勉強ができるかです。例えば勉強科目のルーティーンの話。1つの科目をみっちり3時間やるという人もいれば、1時間だけやって他の科目をやるという人もいます。私は飽きっぽい性格なので後者のやり方でしたが、これに正解はありません。人がなんと言おうとなんと言われようと自分にフィットした勉強スタイルを確立していくことです。「努力」は積み重ねが最終的にどんな結果をもたらすのかを考えることです。例えば、寝る前の20分は何があっても勉強するという約束を自分にします。これを1年間毎日続けるだけで20×365=7300分、つまり約120時間に相当します。毎日のちょっとだけの+αが120時間となり、合否に確実に関わります。この話はあくまでも例ですが、例とはいえど自分の気持ち次第で成せるか成せないかが決まります。この一年間は少しの欲望(寝たい、遊びたいとか)を打ち砕き、合格への一歩一歩を歩んでください。

 
 

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ABOUTこの記事をかいた人

自由なサラリーマンになる為のライフハック情報を発信中。 受験ブログが受験ブログランキング1位になり著書『引きニートコミュ障、偏差値28から早稲田に行く』を出版。 LINEスタンプ『お寿司ですが何か?』『意識低い系キリン』なども発売中。

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